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Macintosh

マルチメディア

信州大学に移って、マルチメディア関係で仕事をしようと考えた。

文書理解の研究で、 文書はテキスト、図表、写真など異なった種類の情報を含んでいて、 それ自体がマルチメディアであるから、 文書理解とはマルチメディア処理である、 という観点から研究したのである。

そのための道具として Macintosh が良いのではないかと考えた。 マルチメディア関連では結局あまり成果を出すことはできなかった。

文書画像データベース

文書理解の研究を推進するため、 電子協を中心として文書画像データベースを構築しようという動きが出た。 手持ちの文書をスキャンすればいくらでもデータはできるが、 研究成果を比較するには標準的なデータベースが必要だったのである。 さらに、文書画像を論文で引用するとき、研究者ごとに著作権許諾を取るのは面倒である。

このような観点から電子協R委員会で文書を集め、画像提供の許諾を取った。 スキャンした画像を納めた CD-ROM を作成し、 国際会議ICDAR93のお土産として配布した。 文書画像以外にも文字パターンデータベース ETL-* も配布し、 合計で 4枚の CD-ROM になったが、全部が欲しいために学生を連れて参加された先生も多い。

今では笑い話だが、CD-ROM がパーソナルコンピュータやワークステーションで読めるのか、 ということが真剣に議論され、CD-ROM の構造を勉強したものだった。 試作 CD-ROM はまっさきに Macintosh で読めることが確認できた。 R委員会でいろいろなワークステーションで読めることが確認され、 ICDAR93 での配布に至ったことはめでたい。

ICDAR93 では、文書画像 CD-ROM を表示するプログラムを学生に作って貰い、 デモしたところ好評だった。 ただし、Macintosh ではなく Sun のワークステーションで動くプログラムである。 ICDAR93 参加者に案内したら欲しいという方がかなりおられ、メイルで送付した。 現在ならウェブで公開するところだが。

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First Written August 9, 2004
Last Update August 12, 2006

© Yasuaki Nakano 2004-2006