情報科学科の設置の趣旨と教育目標

現在、情報技術（ＩＴ）の劇的な進歩により、我々の生活環境はＩＴを抜きにしては存立できないまでになってきている。情報科学部は２学科体制で教育研究を推進してきたが、情報社会とよばれるこの社会環境では、学科にかかわらず、社会や人間にとって何が本当に必要な情報なのかを見極め、対処する方法を教育する必要がある。しかし、わが国において、情報技術に精通しているばかりでなく、社会の仕組みや人間の活動に関する幅広い知識をもつ人材の供給が現在も著しく不足しており、そのような情報技術者の養成確保は経常的な社会的要請となっている。また、ソフトウェア開発やハードウェア開発、情報システムの設計・開発等に関わる様々な分野で活躍できる情報技術者が広く求められている。これに対応するため次のような教育研究理念をもって情報科学部を再編し、情報科学科を設置する。

情報科学部・情報科学科の教育研究理念は、「社会と人間のためのＩＴ」である。社会を十分に理解し、社会に本当に必要な情報システムの設計・開発・運用が行える人材や、人間の能力を援助し、快適なヒューマンインタフェース環境を構築できる人材の養成を目的とする。理念・目的を達成するために、「情報科学・情報技術の基礎を確実に身につけ、高い倫理観をもった職業人として社会に貢献する人材の育成」と「社会の仕組みや人間の特徴を知って情報技術を適切に適用できる能力をもった人材の育成」という二大教育目標を掲げ、情報科学・情報技術の教育を行い、これからの情報社会を支える人材、特に、情報に対する倫理観や責任感を持ってこれからの情報技術の発展に貢献できる技術者、具体的には、ソフトウェア開発、組込みシステム、ネットワークシステム、情報システム管理、情報メディア・ＣＧ・コンテンツ開発等の各分野で活躍できる情報技術者を育成する。

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