JABEEの要件について

 JABEEは,認定を希望する技術者教育プログラムに対して,下記の要件を満たす学習・教育目標の設定と公開を要求しています.特に,学習・教育目標が要件(1)の(a)〜(h)を網羅していて,各項目の達成度を具体的に評価することができるようにプログラムが設計されていることを要求しています.

  1. 自立した技術者の育成を目的として,下記の(a)−(h)の各内容を具体化したプログラム独自の学習・教育目標が設定され,広く学内外に公開されていること. また,それが当該プログラムに関わる教員および学生に周知されていること.
    1. 地球的視点から多面的に物事を考える能力とその素養
    2. 技術が社会や自然に及ぼす影響や効果,および技術者が社会に対して負っている責任に関する理解(技術者倫理)
    3. 数学,自然科学および情報技術に関する知識とそれらを応用できる能力
    4. 該当する分野の専門技術に関する知識とそれらを問題解決に応用できる能力
    5. 種々の科学,技術および情報を利用して社会の要求を解決するためのデザイン能力
    6. 日本語による論理的な記述力,口頭発表力,討議等のコミュニケーション能力および国際的に通用するコミュニケーション基礎能力
    7. 自主的,継続的に学習できる能力
    8. 与えられた制約の下で計画的に仕事を進め,まとめる能力
  2. 学習・教育目標は,プログラムの伝統,資源および卒業生の活躍分野等を考慮し,また,社会の要求や学生の要望にも配慮したものであること.

 上記の(d)については,修得すべき知識・能力として分野別要件が適用される.「情報および情報関連分野」では次の要件が適用される.

[修得すべき知識・能力]

 教育プログラムの修了生は,つぎに示す知識・能力を身に付けている必要がある.

  1. つぎの学習域すべてにわたる,理論から問題分析・設計までの基礎的な知識およびその応用能力
  2. プログラミング能力
  3. 離散数学および確率・統計を含めた数学の知識およびその応用能力
  4. 教育プログラムが対象とする領域に固有の知識およびその応用能力

 つぎの表は,情報科学総合コースの学習・教育目標〔A-1, A-2, A-3, B-1,B-2〕がJABEEの要件(1)の知識・能力〔(a)〜(h)〕を主体的に含んでいる場合には◎印を,付随的に含んでいる場合には○印を記入したものです.この表から学習・教育目標が要件(1)の(a)〜(h)を網羅していることが分かります.

JABEEの要件(1)の知力・能力
a
b
c
d
e
f
g
h
1
2
3
4







A-1
A-1-1

A-1-2

A-1-3
A-2
A-2-1
A-2-2
A-2-3
A-2-4
A-2-5
A-2-6
A-2-7
A-2-8
A-2-9
A-3
A-3-1
A-3-2
A-3-3
B-1
B-2
B-2-1
B-2-2
B-3
B-3-1
B-3-2
B-3-3